第2話

映像制作のウラ側「エマークスタジオ」とLUMIX GHシリーズ

第2話「溝下優也とLUMIX S5」の制作を担当したエマークさん。
スタジオ運営、デザイン制作、WEB開発など、様々な分野で活躍する傍ら、イベント登壇や、自身のYouTubeチャンネルでの”歯に衣着せぬカメラ/機材トーク”は、多くのカメラファンから信頼を集めている。
そんなエマークさんに、今回の制作について話を伺った。

Creator

エマークスタジオ (LUMIX公認クリエイター)

ライブ配信スタジオ運営、動画制作、デザイン制作、WEB開発、マーケ、プロモーション等、イロイロやってる"何でもマン"。 ライブ配信スタジオTOMODYオーナー。

  • 男性なのでカッコよく撮りたい

    普段は女性モデルを撮影することが多いエマークさん。作品撮りは屋外ロケが多いそうで、”室内中心のロケ”に、少し頭を抱えながらも「男性なので、カッコよく撮りたい。そのために、構図と光にこだわりたい」と意気込んでいた。今回は、溝下さんの自宅シーン、エマークさんのスタジオTOMODYでの演奏シーン、公園での屋外シーンの、3シチュエーションをベースに制作。特に印象的だったのは、溝下さん自宅でのアングルワークだ。時には床に寝転びながらローアングルでカメラを構えるエマークさん。完成した作品の随所から”構図”に対する意気込みが感じられる。

  • LUMIX GH6の2台使い

    「大体いつもこのスタイルです」というエマークさん。2台のGH6に、LEICA DG F1.7ズームレンズシリーズ10-25mm、25-50mmをそれぞれ割り当て、”撮りたい画角に合わせてカメラ自体を持ち替えながら撮影する”スタイルだ。「マイクロフォーサーズでも、F1.7ならボケは十分に得られるし、センサークロップ無しでハイフレームレートを撮れるところが気に入っている」と、マイクロフォーサーズを使う理由を教えてくれた。インサート素材をハイフレームで撮影し、編集時にスローにすることで、演出効果を狙うためだそう。他にも”寄れる”ところがお気に入りのよう。今回の撮影でも近接撮影をするシーンは多く、積極的にレンズやセンサーサイズの特性を活かしていた。

  • 撮影素材そのものを大事にしたい

    映像制作で最近よく話題に上がる”LUT(Look Up Table)”や、カラーグレーディング。こういった”編集ありき”の色作りに対して、エマークさんはやや懐疑的だ。曰く「特段、LUTやグレーディングにこだわりはなくて。それよりも、撮影素材そのものの方が大事だと思っている」と。実際、演奏シーンの撮影では、スモーク + 照明による演出や、背景布に演出照明を焚いて”空間自体”を演出。すでに動画をご覧になった方も、是非このあたりに注目した上で、再度BTS動画を見てほしい。陽気なエマークさんの口調からは想像できないほど、演出に対する細かなこだわりを実感していただけるはずだ。

  • 自分の制作スタイルに欠かせない存在

    なぜ、フルサイズのSシリーズではなく、マイクロフォーサーズのGHシリーズにこだわるのか。エマークさんの”だから”に迫った。「やっぱり僕は、マイクロフォーサーズが好きなんですよ。GH6自体は大きいけれど、レンズを含めたシステム全体で考えるとコンパクトに収まる」と、迷いなく答えてくれた。「RUN&GUNの撮影スタイルが多い」ことが最大の理由だという。現場に持ち込む機材の量は、撮れる素材の量に反比例する傾向がある。セットを組んでいる間に撮り逃すカットがあっては、本末転倒ということだ。

    カメラを含む”プロダクト”には、評価軸が無数に存在する。スペックや、足し算的な機能は、その”わかりやすさ”から、話題にされることは多いが、GH6を使うエマークさんからは、スペックだけでは語れない”自身とプロダクトとのつながり”のようなものを感じた。モノを”モノとして使う”のか、それともモノを”自身の一部”として捉えるのか。そんなことを考えさせられる1日だった。

Because - Yuya Mizoshita (Filmed by EMARK)